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黄金比率・なでしこジャパンが強い理由
強いプロチームと黄金比率との関係
2015年女子ワールドカップでの、なでしこジャパン強かったですね。
4年前の優勝に引き続き、今回は準優勝!
この強さの秘密は何でしょう?
そして、今回2015年8月の東アジアカップ、「チャレンジなでしこ」として挑んだ若手メンバー。
現在、北朝鮮・韓国戦ともに敗戦。
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ここでは、日本代表のワールドカップチームと、東アジアカップのチャレンジなでしこチームについて「強さの理由」「敗戦の理由」について、性格統計学の角度から検証してみましょう。
人の性格タイプを4つに分けた「ポジション性格診断」、体験されましたか?
あなたは、何タイプでしたか?
実はこの4つのタイプには、一定の割合があります。
いつの時代も女性の人口が少し多いように、
性格にも「納得型:調和型:共感型:願望型=40:20:15:25」という統計的な法則があります。
データの母数が大きければ大きいほど、その割合に近づきます。
この割合は、強いトップクラスのチームと深い関係があります。
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強いチームをつくるときは、同じタイプの人ばかりを集めてはいけない・・・と言いますね。
いろんなタイプの人でバランスよく構成することが重要です。
と言っても、このバランスには、今まで明確で具体的な数字がありませんでした。
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でも実はあるのです。
統計学で導かれたこの数字「納得型:調和型:共感型:願望型の割合も、40:20:15:25」こそが、
ベストバランス=黄金比率として、強いチーム作りの重要なヒントとなります。
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過去の国際試合で日本が奇跡的な上位成績を残した時、
バレーボール、サッカー、野球・・・いずれもこの割合に、かなり近いものでした。
小・中学校をはじめ、高校野球の場合は、メンタル次第で大きく左右されますが、
トップ選手を集めたプロの国際試合などの場合は、この「割合のバランスの良し悪し」と、
「監督とキャプテンとのパワーバランス」が大きく影響するのです。
ここで、2011年のワールドカップ優勝に続き、2015年も準優勝と輝かしい成績を残した「なでしこジャパン」、
現在開催中の女子・東アジアカップとあわせて検証してみましょう。
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ここ・
なでしこジャパンの強さの秘密とは
2011 ワールドカップ優勝のチーム構成
黄金比率 40:20:15:25
なでしこ 41:23:18:18
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プランニング:フレキシブル
黄金比率 60:40
なでしこ 64:36
。
4つの性格のバランスは願望型は少なめですが、
プランニング:フレキシブルのバランスで補われ、黄金比率に近いチーム構成です。
2015 ワールドカップ・準優勝のチーム構成
黄金比率 40:20:15:25
なでしこ 41:17:17:25
・・
プランニング:フレキシブル
黄金比率 60:40
なでしこ 58:42
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4つの性格も、特性・行動パターンのバランスも、それぞれの誤差が5%以内で、ほぼ黄金比率のチーム構成。
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2015年 東アジアアップ・2連敗のチーム構成
黄金比率 40:20:15:25
なでしこ 48:28:19: 5
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プランニング:フレキシブル
黄金比率 60:40
なでしこ 76:24
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選手が20人のうち願望型がわずか1人しかいないため、願望型の割合が全体の5%。
プランニングの選手が全体の4分の3を占め、フレキシブルの選手が少ない。
バランスが偏っているため、プレーも偏りやすい。
プランニングは、目標を決めて、その目標に対して計画を立てて動くタイプ
急な変更があった場合、計画を立て直す必要があるので、臨機応変な対応は苦手な傾向がある。
だから想定外のパターンも計画として複数用意する。失敗・ミスを避けたい。
日本のサッカーはセットプレーが多く、
「この場合はAパターンで攻める」というような計画性が需要な攻撃パターンが多いので、
そもそも計画して動くプランニングに向いています。
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【有名なプロサッカー選手】
本田圭佑・・・納得型(はさみ)
香川真司・・・納得型(はさみ)
ハメス・ロドリゲス・・・調和型(石)
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フレキシブル型は、状況に応じて、臨機応変にその場で判断して動くタイプ。
フレキシブル型は、想定外のことも瞬時に判断して、失敗を恐れず、とりあえず動いてみるという柔軟性がある。
チャレンジ精神が豊富で、予定の変更は気にせず対応できる。型にはまることは苦手。
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【有名なプロサッカー選手】
アルゼンチン リオネル・メッシ・・・共感型(粘土)
クリスティアーノ・ロナウド・・・願望型(紙)
長谷部誠・・・願望型(紙)
今回、女子東アジアカップの選手構成を、性格統計学の角度で分析すると、
・臨機応変に対処できるフレキシブルが少ないため、全体的に攻撃パターンなどの「型」優先のチームが出来上がり、その型が崩れたときに、フォローしきれる選手がいなかった。また崩れを立て直すことを優先するタイプが多いため、それが「詰め」の甘さにつながりやすい。
・チャレンジ精神旺盛な願望型が20人のうち1人、和を優先する調和・共感型が全体の47%を占め、積極的な攻撃につながりにくいチーム構成だった。アウェーな環境は調和・共感型にはダメージが大きく、その上、選手の経験不足などが重なったこともあり、本来の実力が出し切れなかったとも考えられる。
以上、性格統計学による東アジアカップの敗因分析です。
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注意1)小・中・高校などの場合、統計学によるチーム構成よりも、メンタル強化や励ましの「言葉がけ」の重要度が高いと考えます。プロの場合、それぞれが高いレベルで戦うため、わずかの差が大きな影響を及ぼすため、チームのバランスは重要です。
注意2)世界には、バランスが偏っていても強いチームがたくさんあります。ひとつの参考としてお読みください。
解説 ジェイバン 稲場真由美